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年末の風物詩、大みそか恒例の『第60回NHK紅白歌合戦』が12月31日、東京・渋谷のNHKホールで行われ、白組が5年連続で勝利。対戦成績を紅組28勝、白組32勝とした。巨人・原辰徳監督から優勝旗を受け取った白組司会の中居正広は「やったー。原さんからもらっちゃったよ」と童心に返って感激。「申し訳ない圧勝でしたね」と紅組司会の仲間由紀恵に伝えると、仲間は「勝ち負けじゃないですよね、歌は。気持ちですよね」と返して大みそかを締めくくった。

【一覧表】『第60回 紅白歌合戦』出場歌手＆歌唱曲順

　放送時間を過去最長に拡大した関係で、今年は例年より5分繰り上げ午後7時15分に番組はスタート。昨年の大橋のぞみに続き、今年は加藤清史郎の宣誓で幕が開き、2年連続で人気子役がオープニングを飾った。音楽番組にも関わらず、白組司会のSMAP中居正広は「音楽が苦手なので」と今年のテーマを“音我苦（おんがく）”と掲げて笑いを誘った。

　トップバッターは昨年に続き浜崎あゆみ。昨年は1週間前に右手の緊急手術を受け出演が危ぶまれたが、この日は万全の状態で「Rule」を披露した。白組トップは前日に2年連続で日本レコード大賞を受賞した人気グループ・EXILEが、メンバー増員後14人体制となって初の紅白の舞台を踏み、一昨年の秋葉原枠ではなく念願の単体初出場を決めたAKB48が紅白史上最多の72人編成で元気なパフォーマンスをみせた。

　2010年の大河ドラマ『龍馬伝』に坂本龍馬役で主演する俳優で歌手の福山雅治は、自身の出身地でありドラマのロケ先でもある長崎の史跡料亭「花月」からの中継で「故郷で紅白の舞台に出られること、大河に出られて嬉しい」とコメント。歌唱時にはグラバー園に移動して「はつ恋」をしっとりと歌い上げた。

　今年の紅白は企画も例年以上に力を入れた。今年の子役ブームの集大成として「こども紅白歌合戦」を開催し、加藤清史郎、さくらまや、ジャニーズJr.の森本慎太郎率いるスノープリンス合唱団、大橋のぞみの豪華競演が実現。法令ぎりぎりの午後8時直前まで出演して盛り上げ、判定は引き分けに終わった。

　紅組の応援歌手には英国出身の“シンデレラ”歌手、スーザン・ボイルさんが初来日して美声を披露。白組には、紅白と同じく還暦を迎えたロック歌手・矢沢永吉が応援歌手として駆けつけ、圧倒的な存在感を見せつけた。また今年6月に亡くなった米スーパースター、マイケル・ジャクソンさんの追悼コーナーも行われ、SMAPが全6曲にわたって渾身のダンスステージを繰り広げた。

　倖田來未・misonoの姉妹共演に続いて、人気グループ・嵐が「紅白スペシャルメドレー」を披露。デビュー曲「A・RA・SHI」「Love so sweet」「Happiness」「Believe」とヒット曲4曲を畳み掛け「来年もこの場所に戻ってきたい」と初出場を強く印象づけた。年内で歌手活動を休止する絢香は「私にとって歌はなくてはならないものです」と最後のステージを終えた。SMAP、紅組トリはDREAMS COME TRUEを経て、大トリは御大・北島三郎が「まつり」を盛大に歌い上げ、還暦紅白の節目をしめた。

　2007年から3年間、統一コンセプトとして“歌力（うたぢから）”を掲げきた紅白は今年、テーマを“歌の力∞無限大”として午後7時15分より午後11時45分まで、歴代最長の4時間25分にわたって放送。紅組は女優・仲間由紀恵が4回目、白組は人気グループ・SMAPの中居正広が5回目（2007年の紅組司会を入れると4年連続6回目）の司会を担当し、2006年と昨年に続き3回目のコンビ結成となった。

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