大手芸能プロダクション所属タレントのファンクラブ会報などを独占的に受注する印刷会社が法人税計約1億1000万円を脱税したとして、東京国税局から法人税法違反容疑で東京地検に告発されたことが分かった。脱税して1年から数年後に受注業務を別法人に引き継ぎ、元の法人を閉鎖することで不正発覚を免れていたといい、時期をずらして設立された東京都千代田区内の3法人が告発対象となった。【加藤隆寛】

 ◇「ジャニーズ事務所」から独占受注

 告発されたのは、昌美印刷(06年7月解散)▽エイ・オー・プロジェクト(09年1月解散)▽ショウビ企画(現存)--の3社と、ショウビ企画の青木俊夫社長(73)、出越(でごし)一敏取締役(63)。青木社長は昌美印刷とエイ社の代表も務めていた。出越取締役は会計実務担当。

 関係者によると、3社はダミー会社に印刷業務を外注したように装い、架空経費を計上して利益を圧縮。09年8月期までの約4年間に計約3億8000万円の所得を隠した疑いが持たれている。エイ社は当初、昌美印刷にダミー会社として使われ、昌美印刷の閉鎖後に業務を引き継いだ。ショウビ企画も同様にダミー会社の役割を果たした後、業務を継承したという。

 隠した所得は青木社長の預金や不動産購入などに充てられていた。出越取締役は当初、会計事務所職員として昌美印刷を担当し、06年6月に取締役に就任。脱税の指南役だったとみられる。

 昌美印刷は約30年前から大手芸能プロダクション「ジャニーズ事務所」のファンクラブ会報やチラシ類、コンサート開催案内などの印刷を一手に受注してきた。

 民間信用調査機関によると、05年7月期の売上高約1億8000万円のうち約7割が同事務所関連。国税局は同事務所関係者の関与はないと認定した模様だ。青木社長は取材に「何もお答えすることはない」としている。

 ◇「関与あり得ぬ」…ジャニーズ事務所

 青木社長は、ジャニーズ事務所から仕事を独占的に受注するようになった経緯について「昔から事務所の幹部と知り合いで、苦しい時代にいろいろと助けたこともあり、利益率のいい仕事を回してもらうようになった」と関係者に説明しているという。

 ジャニーズ事務所は「SMAP」や「嵐」など多数の人気タレントを抱え、タレントグループごとに九つのファンクラブがある。入会金1000円、年会費4000円を支払うと、コンサートチケットの優先申し込みが可能となり、不定期で発行される会報などを受け取ることができる。

 同事務所を巡っては03年にも、所属タレントのグッズを販売していた会社が法人税約8000万円を脱税したとして東京国税局から告発されている。

 同事務所の広報担当者は、昌美印刷などについて「脱税は全く知らない。当社関係者の関与もあり得ない。よその会社のことをコメントする立場にない」と話した。



from:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101118-00000016-maip-soci
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